書籍化した小説家になろう(web小説)系作品のレビューblog

小説家になろうやカクヨム経由で書籍化した作品のレビューを書くblogです。主に購入した書籍の中でも気に入った作品を紹介しています。たまに、書籍化していない小説家になろう作品も紹介します。

賢者の弟子を名乗る賢者

仮想空間に構築された世界の一つ。鑑(かがみ)は、その世界で九賢者という術士の最高位に座していた。 ある日、徹夜の疲れから仮想空間の中で眠ってしまう。そして目を覚ますと、そこは今までの世界とは違い……。何よりも、慣れ親しんだ渋く老練とした威厳のある姿が、幼気な少女のものになってしまっていた。 何者かと問われ、正直に名乗れば今まで培ってきた荘厳なイメージを崩しかねない状況。そこで思いついた言い訳は……。

まずは、コミカライズまでされている「賢者の弟子を名乗る賢者」。GCノベルズから出版されて現在は11巻まで発売されている、小説家になろう発の有名TS作品といえば、誰もがこの名前をあげるはず。

純粋に女の子同士のイチャイチャを楽しめる、地雷なしの作品で、私も最新刊まで購入しています。1巻ではTS作品でおなじみ、女性の体に戸惑うシーンもちゃんとあるので、入門としてもおすすめできます。

他にも入門であればOnly Sense Onlineもおすすめかな?


夜伽の国の月光姫



とある小国にアルエという美しい王女がいました。けれど、この国には隠されたもう一人の美姫、第二王女のセレネという少女も居たのです。セレネは、その異質さにより忌み子として扱われ、国ぐるみで秘匿され、暗い部屋でひっそりと命を繋いでいました。でも、セレネには誰も知らないもっと大きな秘密がありました。セレネの中身は、おっさんだったのです……
※そして、本来なら封印されるべきおっさん姫は、2015年10月25日にTOブックス様より書籍として、檻から放たれた獣のごとく発売される事にもなったのです……

美少女なのに中身はゲスいおっさん。そのギャップが魅力の作品がこちら。
勘違い系の要素も含まれつつ、おっさんが美少女をはべらすために奮闘するので、好きな人は好きな作品ですね。
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サキュバスに転生したのでミルクをしぼります

男をめくるめく快楽へと導く夢の恋人、それがサキュバス。 不慮の事故により、17歳の若さで命を落とした少年、蓬莱利一(ほうらいりいち)は、転生支援課の勘違いでサキュバスに転生させられてしまう。サキュバスが生きていくためには、男の精気をしぼり取り、食らわなければならないのだが、元男の利一は死んでもそんな真似はできないと断固拒否。 精気の代わりとなる食材は存在するのか。 ありました! それはなんと――――牛乳!! しかし、異世界には他種族の乳を飲む習慣はおろか、そもそも牛という種族が存在しなかった。 転生支援課から特例で乳牛を一頭だけ支給してもらえはしたが、利一は己の生命線となる牛を命懸けで飼育しつつ、過酷な異世界でサキュバスの性質に抗いながら生きていく羽目に。 しかも、どうやらその牛も普通の生物ではなかったようで……。 平穏を望む思いに反し、いつしか利一は世界の命運を左右する争いにまで巻き込まれていくのだった。 一緒に事故に遭った親友も遅れて転生するが、両者とも姿が変わっており、互いの存在に気づけない。 果たして利一は親友と再会できるのか――!? 再会した先で、前世のような友人関係でいられるのか――!?


三つ目はTSでも異色作の「サキュバスに転生したのでミルクをしぼります」。精液で栄養を補給するサキュバスに転生するので、その苦難といったら普通のTSの何倍もヒドイ。

ある飲み物によって、精液を補給しなくてすむようになるのですが…。コメディ要素もあり、頭空っぽにして読むと、非常に楽しめる作品です。今のところBL要素はないと思います!


小説とは関係ありませんが、ゲームであればTS好きだったら絶対に満足できる魔女兵器をおすすめします。女性のライターがシナリオを書いているので、男→女になったときの戸惑いなどは、本当にリアルです。無料でDLできるので、騙されたと思って遊んでください!後悔はしないと思います!

早いもので、もうすぐ2017年も終わってしまうものですね。
某所では、前年と比べて不作と言われていますが、2017年にスタートした小説でも面白いものは沢山あります!

そこで2071年にスタートした小説家になろうで連載されている小説から、個人的に面白いと思った作品を選んでみました。

年末年始の暇つぶしに、読んでみませんか?

無双系女騎士、なのでくっころは無い

十五人目の王子として生まれ、ロクに領地も権力も金も持っていない王子イェルケルは、とある事件をきっかけに非常識なまでに強力な二人の女騎士と出会った。
ヒロイン無双系です。基本、明るく殺伐と敵を殺していきます。主人公も微無双が可能ですが、やはりヒロインの無双には敵いません。
タイトルからチート女騎士が無双する話かと思っていました。ですが、確かに無双するものの主に体力の限界により、死を覚悟する場面も多々あります。
チートで安心安全の戦闘を楽しむというよりかは、脳筋主人公+ヒロインの死にかけながら無双する話を楽しむという感じでしょうか。なんだか矛盾している表現ですが。

どうにもならない状況からの逆転劇はカタルシスを感じられます。書籍化も決まり、ますます目が離せませんね。

無人島でエルフと共同生活

職場を追われ、社会からも追い出された健人は、幸運にも宝くじで10億円に当選した。
これを機に、残りの人生でスローライフを楽しもうと、無人島の1つ購入して移住するが、誰も存在しないはずの無人島で行き倒れを見つけてしまう。

慌てて近寄り顔を観察してみると、耳が尖っているように見えるが……。

エルフとおっさんの共同生活、無人島に出現したダンジョン。
不幸にも現代社会からはじき出されてしまった健人のリベンジが始まる!
エルフと無人島でスローライフを送る生活をすると思っていたら、ダンジョン経営+エルフとのイチャイチャでした。

異世界から訪れたエルフが現代社会に驚き、溶け込んでいく様子を読むのが楽しかった作品です。

願わくばこの手に幸福を

救世の旅に同行を続けるルーギス。
その中で彼の役割は、雑用や夜番。
女達からは疎まれ、冷たい視線を与えられる日々。

だが幼馴染のアリュエノの存在だけが、彼をパーティに繋ぎ止めていた。
例え、彼女が救世者と呼ばれる男に心奪われていたとしても。

失意と惰性の日々。
そんな中に訪れた影は告げる。

「貴様に機会を与えてやろう。全てを塗りつぶし、人生という絵画を描き直す機会を!」
ブラックラグーンという漫画をご存知でしょうか?
主人公の口調があんな感じ中二病ちっくな作品です。

とはいえ、面白いかと言われれば、素直に面白いです。と言えるほど、ストーリー展開にはドキドキしました。

過去に戻った主人公はヒロインを奪い取るのですが、なぜかヒロインがヤンデレ化しています。それも、表面上は普通に見えるし戦闘能力は高いしで、本作品の魅力になっています。

俺と君達のダンジョン戦争

フワッとした感じに書き上げられた、ゆるキャラ達の織り成すほんわかギャグストーリー!
戦闘本能を剥き出す魔物、近代兵器で武装するエルフや獣人、決死の形相で襲い掛かる天使と神、火力主義のロボット軍団。それらを尽く踏み躙るヒロインにドン引きする主人公の話。

目が覚めたら、何の脈絡もなく知らない屋敷にいた主人公。腕には見たこともない機械が取り付けられている。途方に暮れる主人公は、現状打破の唯一の手がかりである機械に表示されるミッションをこなそうとするが……

ヒロイン登場は第六話から。
舞台設定が現代だと思いきや、近未来もしくは現代をベースにしたファンタジー寄りでした。少なくとも歴史は違っていそうです。
とはいえ、基本的にダンジョンの中で戦うストーリーなので、今のところ重要な設定ではありません。

狂ったチート系ヒロインとちょっとずれた理性系主人公のやりとりなどが魅力です。細かいことは気にせず、勢いで呼んでしまうのが本作品の楽しみ方です。

ちなみに、この作品もヤンデレ系です。

紅き血に口づけを ~外れスキルからの逆転人生~

さえない貴族のジルは、15歳の儀式で得た外れスキル≪血液増大≫でヴァンパイアの王女と婚約する。
だがそんなある日、いきなりヴァンパイアの王女から婚約破棄を宣言される。

ショックで寝込んだジルは、目覚めると新しい外れスキル≪血液操作≫を獲得した。
さらに婚約破棄の裏側では、恐るべき陰謀が進んでいた。

ヴァンパイアから逃れるジルは、仲間と共に死の宿命に立ち向かう!
ほろ苦く悩める少年の、鮮血流れる物語です。
男性版婚約破棄ものかなと読んでいたら、戦記ものに近い作品でした(純粋な戦記物とはまた違うのですが)。

婚約破棄されたくせに、未練たらたらな主人公に嫌悪感を持ちましたが、相手側にも事情がありそうです。詳細が分かったら手のひら返しをするかもしれません。

孤高のハンター ~チートだけれどコミュ障にハンターの生活は厳しいです~

神様の気まぐれで呼び出された事で肉体を失ったマコトは、その代わりとして異世界で神の用意した器に収まることになった。

 異世界は剣と魔法、そしてハンターギルドがあり、優秀なハンターは小国の王族にも匹敵する程の価値を持つ世界だった。
 チート機能満載の万能な肉体を得た主人公はこの世界でバラ色の未来を開く事が出来るはず。

 だがしかし、器は変われど精神はそのままであり、マコトのコミュ障まで治る事は無かったのだった。
 チートな肉体を持ちながらコミュ障に苦しむ男は今日も伝説を作ってゆく。
オタクで引っ込み思案+コミュ障な主人公は、人前に出るのを怖がって序盤は街に出ません。
いや、それで話が進むのか?と疑問を覚えながらも読んでいきましたが、意外に何とかなるものですね。

街に出て人と交流し、徐々に人と接するのに慣れていく。そんな成長を感じられる主人公は、読んでいて優しい気持ちになれます。

また存在自体がチートなのに主人公が自覚していないため、勘違い系の要素もある作品です。

異世界国家アルキマイラ ―最弱の王と無双の軍勢―

VRMMOが実用化した近未来、主人公はとあるゲームをプレイ中、突如としてゲームによく似た世界に転移させられてしまう。

 そのゲームとは『国家運営系戦略SLG』であり、人間の王が『魔物の国民』を率いているというコンセプトがあった。

 唐突に自我を持ったNPCの魔物達。
 彼らは異世界の脅威などものともしない、絶大な戦闘力を有していた。
 しかし一方で、彼らを従える主人公は、戦闘力が皆無な『最弱の王』だったのだ。

 これはゴブリンにすら勝てない最弱の主人公が、軍事大国の独裁者として魔物達を従え、時に苦悩し、時にやらかし、時に少女らを助けながら、異世界を生き抜いていく物語。
2017年にスタートした最も面白い作品と言われたらオススメする作品です。 感想は[感想]異世界国家アルキマイラ ―最弱の王と無双の軍勢―に書いていますが、オーバーロードが好きな人であれば、満足できると思います。

流星の山田君 ―PRINCE OF SHOOTING STAR―

 何処にでも居る社会人、山田一郎は不治の病に冒されてしまい、まだ未完成のコールドスリープ治療へと入った。彼が眠っている間、地球は発達したAIが戦争をはじめ、壊滅状態に。

 それから、長い年月が過ぎた――《最優先保護対象:ヒトを発見》

 一郎は万能の願望器に取り込まれ、何処までも続く、深い階層によって作られた異世界へと飛ばされてしまう。脳内に響く不思議な声に、彼はあつかましく願った。
 来世では頑丈な体にしてくれ、イケメンにしてくれ、石油王()にしてくれ……!
 その結果、彼は天下無敵の「流星の王子様」となって目を覚ます。
連載開始から直後から書籍化の打診があったそうです。 魔王様、リトライ!を執筆されている方で、主人公がチート+部下召喚など作風(展開)が似ています。

ですので、上記作品が好きな人であれば、間違いなく満足できるのではないでしょうか。

異世界国家アルキマイラ ―最弱の王と無双の軍勢―

 
VRMMOが実用化した近未来、主人公はとあるゲームをプレイ中、突如としてゲームによく似た世界に転移させられてしまう。

そのゲームとは『国家運営系戦略SLG』であり、人間の王が『魔物の国民』を率いているというコンセプトがあった。

唐突に自我を持ったNPCの魔物達。
彼らは異世界の脅威などものともしない、絶大な戦闘力を有していた。
しかし一方で、彼らを従える主人公は、戦闘力が皆無な『最弱の王』だったのだ。

これはゴブリンにすら勝てない最弱の主人公が、軍事大国の独裁者として魔物達を従え、時に苦悩し、時にやらかし、時に少女らを助けながら、異世界を生き抜いていく物語。
〝最弱の王と無双の軍勢〟による――異世界譚である。 
ネットゲームで最強の国を作り上げ、そして、異世界に転移する話です。
やや勘違いしながらも部下が主人公に心酔する設定などはオーバーロードに似ていますが、アインズ・ウール・ゴウン様と違い、主人公は戦う力を持ちません。

その弱さは、モブ敵に殺されるほどです。また反乱という設定も面白く、非力な主人公が強力な部下に嫌われないように内心はビクビク、表面上は王としてふさわしい振る舞いをします。このギャップ……いや苦悩が、この作品の良いポイントです。
また人の心を失っていないため、理想と現実に翻弄される主人公に共感でき感情移入しやすいのも個人的にはポイントが高いです。

ポイントもガツガツと稼いでいるみたいですし、書籍化待った無しの良作です。

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