過去には天才、麒麟児ともてはやされ期待されたライエルだが、
セレスによって屋敷では徐々に冷遇され軟禁生活を送っていた。
傷ついたライエルは、屋敷の庭に住み込む老人に助けられ、
宝玉のついた首飾りを受け取る。
老人が先代――ライエルの祖父から預かっていた、
【アーツ】が記録された青い玉は、ウォルト家の家宝とも言うべき物だった。
歴代当主七人のアーツが記録された宝玉を託されたライエルは、
それを持って屋敷を去るのだった――――。
amazon内容紹介

家から追い出され冒険者を目指す主人公ライエルと、それでもついてきてくれる元婚約者のノウェム。そして・・・冒険者になるために必要な費用のほとんどをノウェムにだしてもらいヒモ生活がスタートします!

序盤〜中盤まではヒモ&ヒモ世間知らずの状態が続くので、読者からすると「情けない!ストレスがたまる!」といった感想を抱くと思います。
実際、小説家になろうで連載していた時も序盤の感想は「主人公が世間知らなさすぎてイライラする」といった内容が多かった記憶があります。

イライラする人の気持ちもわかりますが、自宅で軟禁され人とほとんど交流しなかった主人公の背景を考えると仕方がないと思える部分もあるし、性格は真っ直ぐで戦う力がある分まだ救いがあります。
またサポートするメンバーも強力なのでどんどん成長するので強いストレスを感じるのは最初だけです。

1巻の後半からはちゃんと活躍しますし、純粋無垢な少年が社会の荒波にもまれ、歴代当主に呆れながらも諦めずに頑張る姿は自然と主人公を応援したくなります。またご先祖様のやりとりもこの作品の楽しみの1つです。

小説家になろうの連載からずっと追い続けていた好きな作品です。

世間知らずで考えの甘い主人公ライエルが成長していく物語。
話が進むにつれてどんどん面白くなるので1巻である程度楽しめたのであれば、次巻以降も必ず楽しめると思います。